JAPAN SPORT OLYMPIC SQUARE / 三菱地所設計 / ★★★★

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ガラスのボリュームとソリッドなボックスが互いに重なり合ったようなジオメトリーになっている。国立競技場方向に向けて開かれたガラスファサードの先端が拗じられたようなジオメトリーとなっており、ジオメトリーとしてのセクシーさを感じる。色々な建築家が曲面を多様している昨今であるが、背景のせいもあるかもしれないがGehryのような曲面を感じる。どうしてなのかは説明するほど分析できていないので、この辺の曲面ジオメトリーについての理解はいずれまとめる必要があるだろう。

コールドベント工法を用いた三次元局面ガラスカーテンウォールが日本で初めて施工された物件。フラットな四角いユニットカーテンウォールを建設現場で少しずつねじりながら取り付けることで三次元のダイナミックな曲面ガラスファサードを実現する技術である。ノックダウン方式(ガラスとアルミフレームを分けて施工する工法)が日本で主流であったが、ガラスやアルミフレームなどの部材数を増やす必要がなく、曲面ガラスを製作するための二次加工にかかる手間も必要がないことから、約15~20%の製作・施工期間の短縮と約20~25%のコスト低減が期待できる。

応力のかけ方は下記の通りである。

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ディテールについては背後にマリオンがあり、それに取り付ける標準的なものであった。内側から見ることができなかったので、コロナ明けに見に行きたい。

 

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作品HP:https://skyskysky.net/construction/201987.html

https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20190618_1.html

所在地:東京都新宿区霞ヶ丘町16番8号の一部ほか(地番)

設計者HP:https://www.mec.co.jp/j/business/architect/

竣工年:2019

プログラム:事務所、博物館、駐車場

構造様式:S造、一部RC造・SRC造

敷地面積:9,988.16㎡

建築面積:1,306.50㎡(3,952.60㎡)

延床面積:19,070.600㎡(50,806.72㎡)

規模:地上14階、地下1階、高さ59.76m

ファサードコンサル:Syntegrate

施工:大林組