社会人として必要な「聞く力・話す力」の高め方 / 高梨敬一郎 / ★★★★

表題の通り、社会人が必要な聞く力と話す力について、論理力・表現力・理解力・対応力に分類し、それぞれの力の高め方を説明する。話上手の決めては情報の多さとその整理。会話で大事なのは話し合うことではなく、聴き合うこと。本書では、会話四力を下記のように定義している。

論理力:何を言いたいのかを明確にしその結論を聞き手に理解してもらうためにはどのような脈絡で話したらいいかを考える力

表現力:思い・考え・意見・感想などを明確に伝えるために求められる力

理解力:雑念を入れず、人の話を十分聴ける力

対応力:相手からの返答に足して適切に返答する力

 

論理力を高める

 ・「①改まった場で②限られた時間の中で③1つのテーマに絞って、④整理された内容を⑤聴き手に正しく伝わるように話すこと」がパブリック・スピーキングで求められる。

<注意すべきこと>

・「結論→説明」の癖を習慣化する

・基本は5W1Hを明確化した話し方が聴手に正しく伝わる話し方

・複数の意味で捉えられる形容詞/福祉は避ける

<習慣化すべきこと>

・自分情報/外部情報を書き、整理することで、体験/情報をストックする。

→人前で緊張する理由は整理された情報を持っていないから。整理された十分な情報のストックがあれば、緊張しない。 

 

表現力を高める

・話の目的/話す場/誰に話すのか/自分の役割を意識して聴き手に伝わるように話すことが求められる。

<注意すべきこと>

結起承転結、見出し→具体例→まとめの話し方をする。結論ファースト

事実/意見/感想は区別して話して聴き手の混乱を避ける

<習慣化すべきこと>

・相手の目を見て話してきちんと伝わっているかを確認する

 

理解力を高める

 <注意すべきこと>

・映像化しながら聴くこと

・肩の線を話し手に向け、相手の目を見て話を聴く

<習慣化すべきこと>

 ・文字から映像化する力をつけ、語彙力を増やすためには読書が必須。ラジオでも良い。

話手の主題を早くみつけるため、質問することを前提に聴く。

・事実/意見/感想を区別して聴く。

・不明点があればすぐ調べる。

メモを見出しを付けながら取り、整理しながら話を聴く。

 

対応力を高める

想定されるケース:クライアントとの打ち合わせ、上司との打ち合わせ

 <注意すべきこと>

・話を聴く時は先入観をステ、白紙の状態で聴くべき。

・最後まで話を聴く

・なるべく相手の考えを事前準備で調べておき、質問は相手の話の中から探す

<習慣化すべきこと>

仕事を振られた時、相手の意見を確認したい時に必ず質問をして相手の意図と合っているか確認→「あなたの質問はこのように理解したが、これに沿ってお答えして良いですか」と質問の趣旨を確かめてから答える

・相手の話を聞いていると適切なタイミングで大きく「はい」と言う。

・話の流れを妨げないために人の発言を聴き「まず同意、その上で意見を述べる」

・賛成・反対の意思表示には必ず理由をつける。

プレゼンする時は、想定問答を考える。重要なプレゼンの際は、対人で練習して想定問答をしてもらう。