加工材料の知識がやさしくわかる本 / 西村仁 / ★★★☆☆

加工材料の知識がやさしくわかる本 / 西村仁

<概要>

鉄を中心に材料の特徴・選定の基本をまとめた実務者向けの本。

<自分的ハイライト>

・強さ:剛性(変形のしにくさ)と強度(耐えられる力の大きさ)

・基本的に剛性を高めたいときは、材料をアルミから鉄にして、更に高めたい場合は形状と寸法で対応。断面二次モーメントを大きくする(bh3/12)。

・一般環境では弾性範囲内で使用できるため、強度の検証不要。

・鉄は強さ、アルミは軽さ、銅は電気と熱の伝導性

・素材選定で重要なのは、品質、コスト、納期

・硬さと強さは比例関係なので、場面に応じて片方のもの値を参照して材料を決める。1)材料選定段階では「強さ」の情報を使い(参照情報が多いため)、2)材料入手後に行う焼き入れなどの熱処理の指示には「硬さ」を使う(非破壊試験なので現物での検査が可能で試験自体も簡単なため)。

・強さの指示は材料記号で、硬さの指示はHRC(ロックウェル硬さ)などで行う(例:S45C、焼入れ焼戻しHRC45)

・孔と軸の間が微少なはめあい構造の場合は、熱膨張量を合わせるために同じ材料の孔と軸で設計するのが良い。

・鉄さびには2種類あり、①赤さび(悪性):さび自体に隙間が多くさびが奥へとどんどん広がり母体をボロボロになる。②黒さび(良性):表面に隙間のない構造で赤さびを防ぐ。自然現象では発生しない。

・ステンレスとアルミニウムはすでに表面がすでにさびている状態(大気中に自然に金属表面に参加被膜を形成する)なのでさびない。傷ができた場合も自分で勝手に修復してくれる

・熱処理:金属組織を変えることで材料の硬度、強度等の性質をかえること

・表面処理には、メッキと塗装がある。黒染(黒錆をつくる)はメッキに含まれ、メッキは耐摩耗性や耐食性、高度を上げる際に用いられる。

・材料選定の基本的な考え方

  • 材料の標準化

・「こういった仕様にはこの材料を使う」と事前に決めておく。

・残った例外箇所の検討のみ実施。

・標準寸法を活用

  • 材料の性能に応じて標準化