白井屋ホテル / 藤本壮介 / ★★★★★

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群馬県前橋市の街中に位置する敷地。グリーンタワー側には、西洋をイメージした小川が流れ、周辺には昔ながらの商店街や夜の店が並ぶ通りがある。

 

建築は改修のヘリテージタワーと新設のグリーンタワーで構成される。ヘリテージタワーは300年の歴史のある既存ホテルの改修であり、床を取り払い、RC梁が剥き出しになった広い吹抜け空間になっている。新設のグリーンタワーは小山のようになっており、自然が溢れる空間。夏頃に行ったため、トンボが多く飛んでいた(ハエも多くいた)。この2棟が必ずしも幾何学的に調和はしていなかったが、全体の中で違和感がなく馴染んでいるように感じるのが少し不思議。ヘリテージタワーに多くの植栽が置かれていたのと、床仕上げ(レンガタイル)・壁仕上げ(EP白塗装)が同じなためだろうか。周辺敷地からも一線を画す存在であるが、緑溢れる良い空間であり、違和感を感じない。住宅地の中に現れる公園のような存在である。周辺住民にも評判も良さそうな印象を受ける。

 

ヘリテージタワーの外観は改修前と大きく変わっていないため、中に壮大な空間が用意されていることが想像させない。外観は緑の多い古いRCの建物。エントランスではアートに迎えられる。エントランスデスクはシンプルな黒い木のボックス。1日に1組だけのプランを申し込んでいるため、スタッフに名前で呼ばれるのが特別扱いされているみたいで気持ち良い。

 

(The Lounge)

豊富な植物と多種のアートチェアー、アート、建築が織りなす心休まる空間になっている。建築だけではここまでの空間を生み出すことはできない。アートの配置が丁度良い。NAPの事務所1階の雰囲気と似ていると感じた。お金持ちが好きな上品な空間なのだろう。

・上質なBGMもあり、夜には群馬の森の音を流しているという。昼には、ピアノでの生演奏もある。

・植物で視線が妨げられており、プライベートが確保されている。

・空調は梁下に吊るされ、デザインとして空間に馴染んでいる。

・照明は、床置きの照明と間接照明、ペンダントライトで構成。配ダクなど無駄なものが出てこない。

レアンドロ・エルリッヒのLighting Pipesがどこにもない特別感を演出している。夜になると七色に調光できるのが、イベント性を持たせられる。

・フェミニンな螺旋階段が空間に艶美さをもたらしている。

・暗い色だが、光沢のある天井仕上げがリッチさを出している。

 

(The Restaurant)

 

黒いシックな雰囲気。磁器タイルとグレアレス照明。食事が主役のシンプルな空間。

 

(Jr. SUITE ROOM & EXECUTIVE ROOM)

最上階にある57㎡のキングサイズのベッドのあるスイートルーム。アーティストの作品が部屋に飾られる。浴室と寝室が繋がっている洋風仕様。天井高さ2.76m(梁下:2.1m)だが、天井の低さは感じなかった。安藤陽子のカーテンが使われ、独特な模様のあるレースカーテンが高級感を出す。建築の仕上げ自体は普通だが、アートと独特なバスタブで高級感を出している。

 

(抹茶亭)

ガラスブロック、2つの年輪が入った一枚板、船の材木を用いた取っ手、日本酒等を冷やすための臼などこだわりの部材を用いられる。

 

(全体的に)

普通とは違う素材やストーリーを用意して、日常とは違う特別感を演出している。EVの天井や廊下のアルミなど普段建築家もいじらないところをデザインしていて発見があった。あらゆるところにアーティストを採用する徹底ぶり。食事は全ての説明が入るとともに、ペアリングも独自のストーリーを作っている。

 

作品HP:STORIES -LEANDRO ERLICH / レアンドロ・エルリッヒ-|【公式】SHIROIYA HOTEL / 白井屋ホテル -アートで五感を満たす前橋のホテル-

所在地:群馬県前橋市本町2-2-15

設計者HP:sou fujimoto architects / 藤本壮介建築設計事務所

竣工年:2020年

プログラム:ホテル

構造様式:RC造、一部S造

敷地面積 本館: 812.98m2

新館: 778.08m2

建築面積 本館: 713.53m2

新館: 610.86m2

延床面積 本館: 1,744.52m2

新館: 820.94m2

建蔽率 本館:87.76%(許容:90%) 新館:78.51%(許容:80%)

容積率 本館:212.03%(許容:600%)新館:103.83%(許容:600%)

階数 地下1階 地上4階(本館),地上5階(新館)

 

 外部仕上げ:

■本館

屋根 シート防水

外壁 弾性塗料(SK化研:セラミクリーン)

開口部 アームス(三協アルミ)

外構 レンガタイル(TLCアソシエイツ)

■新館

屋根 大林式緑化工法(大林環境技術研究所)

外壁 大林式緑化工法(大林環境技術研究所)

ガルバリウム張り(BLアートサイディング)

開口部 アームス(三協アルミ)

外構 レンガタイル(TLCアソシエイツ)

 

内部仕上げ:
■本館

客室・共用部

床 カーペット(パシフィックテキスタイル:特

注,東リ:FG7151)

壁・天井 EP塗装

ラウンジ

床 レンガタイル(TLCアソシエイツ)

壁・天井 EP塗装

レストラン

床 磁器タイル貼り(藤垣窯業:PSR-4052)

壁 磁器タイル貼り(ダイナワン:DNES-500B/H-JBLACK)

天井 不燃突板貼り(安多化粧合板)

■新館

客室・共用部

床 カーペット(東リ:FG7151)

壁・天井 EP塗装

刀剣博物館 / 槙総合計画事務所 / ★★

・敷地と建築の関係性

・ボリューム操作、構成

・パット見の印象

・内装・ディテール・素材の印象

・建築家の作品群の文脈としての立ち位置

・使われ方/アクティビティーのイメージ

 

作品HP:刀剣博物館 - 槇総合計画事務所 | 新建築データ

所在地:東京都墨田区横網1-12-9

設計者HP:Maki and Associates

竣工年:2017

プログラム:美術館

構造様式:鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造

敷地面積:2157.89m2
建築面積:1076.92m2
延床面積:2619.93m2
1階 986.66m2/2階 1008.98m2
3階 624.29m2
建蔽率 49.91%(許容:60%)
容積率 118.53%(許容:200%)
階数 地上3階

外部仕上げ:

屋根 カラーステンレス粘接着工法一文字葺き t=0.4mm(ダイムワカイ:パーフェクトルーフ) アスファルト断熱防水+押えコンクリート ウレタン塗膜防水(ダイフレックス:コスミックPRO12)
外壁 スギ板型枠コンクリート打ち放しの上,撥水塗装(EMD:MCファインカラー)化粧型枠コンクリート打ち放しの上,撥水塗装(EMD:MCファインカラー) ステンレスカットパネル ビーズブラストの上,不動態処理 t=4mm(菊川工業) アルミ押出型材スパンドレル アルマイトシルバー(刷新)
開口部 アルミサッシ(YKK AP
屋上 アスファルト断熱防水+押えコンクリートの上,人工軽量土壌 地被植栽(リュウノヒゲセダム類) 再生木デッキ(前田工繊:Kankyo-woodⅡ)
外構 舗装:透水性御影石舗装(共和コンクリートナチュラルアクア・ピエトラ)
御影石舗装 透水平板舗装(日本興業:エコロアクアCH) 砂利敷き(那智石)
植栽:高木植栽(シャラ,既存イチョウ
低木地被植栽(オカメザサ,ヒラドツツジ

内部仕上:

ロビー・エントランス・階段
床 御影石 ジェットバーナー&ポリッシュ t=25mm(高尾石材:G332) 現場テラゾーの上,撥水塗装 フローリング t=15mm(東京工営:ホワイトオーク クリア,以下同)
壁 メタルスタッコ(フッコー:メタルベネチアート) ステンレスカットパネル ビーズブラスト t=3mm(菊川工業)
天井 PB t=9.5+12.5mmの上,EP 間接照明(FLOS) 布照明(川島織物)
情報コーナー
床 フローリング t=15mm(ホワイトオーク クリア)
壁 FGボード t=8+8mmの上,準不燃クロス塗装(シンコール:Pライン)
天井 PB t=12.5mmの上,岩綿吸音板 t=12mm
展示ケース 造作ケース メラミン樹脂化粧板貼り
ミュージアム ショップ
床 フローリング t=15mm(ホワイトオーク クリア)
壁 PB t=9.5+12.5mmの上,防汚型EP
天井 PB t=9.5+12.5mmの上,EP
商品棚 既製壁掛棚及び造作棚(コアド:Montana)
カフェ
床 フローリング t=15mm(ホワイトオーク クリア)
壁 アルミカットパネル ビーズブラストの上,ガラスコーティング t=3mm
PB t=9.5+12.5mmまたはFGボード t=8+8mmの上,防汚型EP
天井 PB t=9.5+12.5mmの上,EP
講堂
床 リノリウムシート(タジマ:フォルボ マーモリウム) フローリング t=15mm(ホワイトオーク クリア)
壁 ホワイトオーク練り付けパネル t=6mm(コアド:ホワイトオーク)
PB t=9.5+12.5mmまたはFGボード t=8+8mmの上,防汚型EP
天井 PB t=9.5mmの上,岩綿吸音板 t=12mm PB t=9.5+12.5mmの上,EP
電動カーテン 電動カーテンレール+遮光カーテン(TOSO:中型レール+サンゲツ:ミュンヘンⅡ)
収蔵庫
床 鋼製下地+木質系不透湿板二重床の上,ビニル床シート(ロンシール工業:ロンリウムプレーンCT)
壁 木質系不透湿板 t=12mmの上,無機質系中性調湿板 t=8mm(クマヒラ:キュアライト)
天井 木質系不透湿板 t=12mmの上,ロックウール系調湿板 t=12mm(大建工業:クリアトーン12S)
収蔵棚 スチール製収蔵棚(クマヒラ)
展示室
床 鋼製下地+制振合板の上,フローリング t=15mm(東京工営:ホワイトオーク 染色クリア)
壁 PB t=12.5+12.5mmの上,防汚型EP
スチールパネル アクリル樹脂焼き付け塗装(コクヨ
天井 PB t=9.5mmの上,岩綿吸音板 t=12mm(大建工業:ダイロートンアール・カラー)
展示ケース エアタイト壁面ケース及び覗きケース(コクヨ
スポットライト LEDスポットライト+特注フード(パナソニック

建築情報学へ / 建築情報学会 /

・その理由(なぜこの本を読もうと思ったのか)

建築情報に対する知識・考え方を得たい。

・もたらせるメリット(この本から何を得たいのか)

新しい建築情報の仕事をしている人が知れて、知識が得られる。

・期待していること(読んだ後、どういう状態になりたいと願っているのか)

考え方が自分の中でまとまり、知識が増える。

 

面白い考え方・知識を抜粋

第一章 拡張する建築の職能

大野友資

・全ての事象には、情報的な側面と物質的な側面がある。どちらの側面にも傾くことがあり、そのバランスをコントロールしてデザインすることに建築家としての新しい職能の可能性を感じる。

・図面やデータはある種の言語。図面は職人さんと話をするための言語だし、加工データはマシンと対話するための言語。

・CNCなどのマシンを使いながら、加工データとマシンセッティングを慎重に調整しながら理想の形に近づけていくのは現代的なクラフトマンシップと呼ぶべきもの。

 

 

 

 

Hypar-201212 / Andrew Heumann-TokyoAECIndustryDevGroup / ★★★★

<Hyparとは>

WEBベースでデザインオーサリング(要素を分けたモデリング)、簡単な環境解析、Generativeデザインが行えるプラットフォーム。現在は無料で利用可能。

Rhinoからのインポート、ifc,Jsonでのアウトプットを通して、Revit,Rhinocerosとソフトウェア連携ができる。Dynamoからのインポートはできない。他のサイトのapiとの連携は可能。

 

<実務で使える場面>

・現段階ではフリーソフトなので、ソフトウェア環境のない人への3Dデータの閲覧

→ソフトウェアなしで閲覧できることで様々なビジネスでの展開が可能(例;CODEをアップロード、実行、評価をすることで確認ができるので利用者の購入のハードルが下がる)

・WEBベースなので、I-padなどPC以外のデバイスで利用可能。

 

 

Hypar for Generative Design by Andrew Heumann - YouTube

1分で話せ / 伊藤羊一 / ★★★★★

その理由(なぜこの本を読もうと思ったのか)

普段の仕事で要点をまとめて話すことができていないので、そのテクニックを知りたいと思ったから。

もたらせるメリット(この本から何を得たいのか)

まとめる力のテクニックを知り、それを普段の仕事で実践したい。

期待していること(読んだ後、どういう状態になりたいと願っているのか)

テクニックが頭の中にまとまっており、日常でも意識できている状態。具体的なアクションプランがある。

 

前提

右脳と左脳両方に働きかけないと動いてくれない。

伝えるための基本的事項

・相手は誰で何に興味があるか?

・ゴールは何か?

1分で伝える構造

前提→結論→根拠

・結論を話して、根拠を話す。

・根拠の数は3つを目安。複数だすことで反論されづらくする

・根拠と結論の意味がつながる。

・いらない言葉は削る(プロセスや他の人の意見は不要)。

・前提をきちんと伝えて、勘違いをなくす。

1分でその気になってもらう

・結論→根拠→例えば

・ビジュアル又は具体例を示す

1分で動いてもらう

・超一言で言いたいことを示す

・人前で話すとき、①視線(しっかりと聞き手を見る)②手振り(多少動きをつける)③声(相手と対話するように、強調)④間合い(話の区切りに3秒ためる)に気を付ける。

・相手の立場を想像し、メタ認知をする

・根回し、アフターフォローを行う

<実践編>

上司への提案

プレゼンではなく対話を意識

・自分の意見を持ち、結論→根拠のピラミッドを作る

・上司の意見を聞く(根拠、主張などを意識しながら)。上司の言いたいことが分からない場合は整理する。

→この上で根拠、主張が解決されるアクションプランを提示

・ピラミッドをとれば話の主導権を握れる

・僕はこう思うではなく、私たちは・我々はという言葉を使い共同で行っていることを意識させる。

・意見が合わないときは、「共有できる同じ方向」まで遡る。

・自分の案を出す。上司の案も引き出す。比べながら最高の案に擦り合わせていく。という順番

 

ファシリテーション(仕切り)の極意

広げて絞る流れをつかむ

・ゴールを決める

ゴールの提示→考えてもらったことで話を広げる→話を考慮して軸を決める→軸(根拠)を確認しつつ絞り込む

・事前準備を必ず行う

①事前に考えてもらうことの提示、②共通理解事項を共有、③軸を想定、④議論がどうなるかイメージ、⑤収集がつかなくなったらどうするかを想定

 

<アクションプラン>

・上司(Jaeやチーム、渡辺さん)に提案する時に、話の流れを意識する。

①結論→根拠→事例の流れ

②上司の主張・根拠を聞く

(違う場合)

③共有点まで戻って、どうして相違点があるのか、どうすれば解消するのかを考える。

(指摘された場合)

③上司の主張・根拠が解決されるアクションプランの提示

映像研には手を出すな / ★★★★

<あらすじ>

部活が乱立した高校を舞台にした映像研究同好会に属する少女3人の物語。浅草:引っ込み思案なストーリークリエイターの天才、金森:マネジメントと経営の天才、水崎:描写や人物画が得意で動画クリエイターを夢見る社長令嬢のカリスマモデル。ドラマ版では、部の設立までのストーリー。

 

<考えたこと>

・天才がいてほしい。

ドラマの描写では天才動画クリエイターの浅草氏が思いつくと、あっという間にアイディアを絵コンテに書き留める。当然のことではあるが、実際はそのような作業プロセスではなくて、圧倒的なリサーチと論理の中でアイディアは生まれる。だが、ドラマ上勿論それでは面白くないので、天才キャラは簡単にこなす。この幻想は実際にも当てはまる。天才はいないが、天才という立場や評価はされる人はいるということである。実際は他者と才能は変わらないが、名前が1人歩きして天才と評される人はたくさんいる。大した成果は出していないが、メディア上ではカリスマ的な存在として取り上げられる建築家やメディアアーティストは多い。「売れる」とはそういういことなのかな。でも、結果を出して売れた人でなくては、実際と評価との差を自分自身が一番感じるのでしんどいだろう。

 

・俳優を知っていれば、2度楽しい。

主演女優が乃木坂メンバーということで、乃木坂工事中でパーソナリティを知っているため、物語と演技の2味楽しめる。

 

・ドラマはアンリアル

ドラマはぶっ飛んでいないと面白くない。現実逃避の一種のようなものなのだから、実際の高校生活とは全然違う。

建設ITガイド 2020 / 経済調査会 / ★

・その理由(なぜこの本を読もうと思ったのか)

BIMの知識を身につけるため

 

・もたらせるメリット(この本から何を得たいのか)

BIMに関する日本での最新動向

 

・期待していること(読んだ後、どういう状態になりたいと願っているのか)

新しい知識を知れてよかったなと思える

 

 

新しい知識があるわけではないが、BIMを取り組んでいる会社・ソフトウェア・国土交通省の動きが一冊の本としてまとまっているのは有難い。