ひかりの園 / 安藤忠雄 / ★★★
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納骨堂の増築のため、本館の第二施設として建築された。灰色の石貼りとなっていると本館とコンクリート打放しは調和しており、増築された違和感は軽減されている。尾道の美術館もそうであったが、コンクリートと石は相性が隣り合わせても相性が良い。扇形のボリューム配置となっており、斜面下に向かってカーテンウォールになっており、豊かな自然光が室内を照らす。ガラス下側に遮光シートを貼り、近景の住宅街を見せず遠景のみが見えるようになっている。豊かな外光があるため、室内の照明は少なく設計されている。案内してくれた人は夜は暗くて窓よりの待合室では会議ができないと言っていた。
地下中央の楕円形の滝は自然を感じさせる。空調は納骨堂の下から供給される。6の倍数を基本として寸法体系、型枠割付位置は基本的には高さの中央に揃えること、EVの斜めの側壁、2本セット(1本フェイク)の竪樋など安藤事務所ディテールを確認することができた。家具は北欧からの取り寄せされた白木(デザイナーは忘れた、、)、待合室の椅子は唐が用いられている。
納骨堂みたいな静寂さ神秘性が求められる建築に安藤建築は合っている。隈研吾、中村拓志とは違うコンクリートの素材感と外光による演出が参拝する訪問者を暖かく包容している。
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作品HP:https://kala-life.com/living/ending/3029/
所在地:東京都目黒区不動前
竣工年:2019
プログラム:納骨堂
構造様式:RC造